去年の話。

最初は変な夢だった。 
いつも使ってる駅をいつも通りに歩いてたら、通路の脇の方にお坊さん?が笠被って突っ立って何やらぶつぶつ言っていた。
何なんだ…とは思ったけど、笠被ったお坊さんが立ってるなんて町中の方なら割とあることだったし、深くは考えなかった。
でもいつもなら少し距離を置いて通り過ぎるのに、そのときはその人を避けるのも面倒に思えて、
自分が歩いていた方向を変えることなくそのまま歩いた。
お坊さんのすぐ前を横切るようなルートになる。で、お坊さんの前横切るときに、癖でその人の視界を遮らないように頭を屈めたんだ。
そしたらお坊さんのぶつぶつが偶然聞き取れて、お経?が耳に入った。 
お経?ここで?なんで?って思った瞬間、夢から覚めた。 
といってもパチッと目が開いて爽やかに朝を迎えたわけじゃない。 
突然視界が真っ暗になって、頭の中に大音量でお経?がガンガン響いた。
頭痛や耳鳴りもしたし、冷や汗も酷かった。
それでも自分がそれらの苦痛に思わず目をギュって瞑った感覚もリアルだし、
自分の腕や足がどんな体勢になって寝てるかとか、掛け布団の感触やら皺の箇所なんかも細かく感じ取れたから、
夢の続きじゃなくて俺は間違いなく覚醒してた。

それでも頭痛と耳鳴りは酷いし頭の中のお経は煩い。 
目を開けるのも憚られて暫くじっと耐えていたら、1分弱位であっさり収まった。
頭痛も耳鳴りも嘘みたいに綺麗さっぱりなくなったけど、
すごく疲れてて全身冷や汗かいてたのもわかったから、やっぱり夢じゃなかったと思った。
でもそこから体起こしたり目開ける気にならなくて、中々寝付けなかったけど寝た。 
翌朝もはっきり覚えてて何だったんだと思ったけど、暫くしたら忘れた。

それから夢のことをすっかり忘れた頃の帰路で、夜の10時は過ぎてたんじゃねえかな。 
道をトコトコ歩いてたら遠くからお経が聞こえてきて、俺は瞬時に先日の夢のことを思い出した。 

家の近くに寺なんかないし、今までお経が聞こえてきたことなんてなかったから、
これは何か違うぞと。何かやばいかもしれないぞと。
要はビビりまして、猛ダッシュで帰宅。 
少しの間はお経が聞こえてきてたけど、どこまでもついてくるって訳やなくて、すぐに聞こえなくなった。

それから夜の金縛りなんかもありえない頻度になって、その度に夢を思い出してびびったり。 
もういっこなんかあったけど、すんません忘れました。 
まあ直接何か見たわけじゃないし、一つ一つは大したことじゃないんだけど、
今までの人生でそんな経験なくて全く免疫のない俺チキンは少し参ってた。 

それが丁度夏くらいでして。夏と言えばお墓参りですよね。 
我が家では毎年若くして亡くなったじいちゃんのお墓参りに行ってたんだ。 
でもその年は偶然墓参り予定日に行けなかった。 
それ自体は珍しいことじゃなくて、そのまま行かない年もあるし、
行くなら他の日にまた別に予定立てて、一回目行きそびれた家族でまた墓参りに行くって感じ。
今年はどうするのかと思ったら他の日にまた行くという話になって、今年は行くのかとか思ったらまた俺の都合が合わない。
両方行けないってなったことは今まで一度もない。 

そんなときにまた最近の事を思い出して、これは無理にでも行った方がいいなって思ったんですね。
ここ暫く確か俺墓参り行けてなかったし。

それでまた別の日に父と二人で墓参りに行った。 
そんでじいちゃんに「最近参ってるんだー」と、夢から日常の体験から怖いと思ってたこと大体吐き出した。 
そしたら、それから金縛りももう一つの心霊体験もぱったりなくなった。お経も二度と聞かなくなった。 

じいちゃんが守ってくれよんかなと思って呑気に過ごしてたら、ばあちゃんが突然亡くなった。 
まだ72でもっと生きられる筈だった。
お風呂で亡くなったんだけど、色々偶然に偶然が重なって発見が遅れちゃって、見つけた時にはもう手遅れだった。

じいちゃんは若い頃に亡くなってから、ずっとばあちゃんを守ってたんじゃないか。 
それなのに孫の俺がわざわざじいちゃんの前で弱音吐いたもんだから、じいちゃんの手が足りなくなっちゃったんじゃないか。
ばあちゃんが亡くなってから数か月。 
我ながら本当に本当に馬鹿馬鹿しいと思うけど、多分一生引きずる。 

他の人からしたら全く怖くない上無駄に長い駄文ですみません。 
多分誰かに気のせいだばーかって言ってもらいたいだけです。すんません。


何でもいいから怖い話を集めてみない?Part4