私はバイク乗りだ。いや、だった。事故る前までは・・・。 

以前SEをしていたころ、
場所的に公共の移動手段では行き難い場所での作業が発生していたので、(電車80分徒歩30分)
バイクで行っていた。(50分でつく)
毎日0:00近辺に終了するので、バイクを使っていた部分もあるのだが。 

その日もバイクで通勤し、深夜1:00に帰宅。風呂に入り即就寝した。 
朝方なのだが、妙な感覚で目が覚めた。いや、目は覚めていないが周囲が見えた。 
ちゃんと自分の視点で周囲が見えた。いつもの自分の部屋である事が確認できていた。 
その時は寝ぼけているのかそれを不思議とも思わず、何の気なしに受け入れていたが、 
ふと足元を見ると、日本人形位の女の子が立っていた。
顔は覚えていないのだが、髪の長さは胸くらいまであって、赤い花柄の和服を着ていた。 
その女の子が「トコトコッ」って感じで私の体の上を歩き、右肩をポンポンとたたいた。 
その瞬間、私はガバッと起きた。
夢?妙にリアルであったが、夢ということで片付け、支度をし、バイクにまたがり仕事へ。

その日は妙にすんなり仕事が終わり、19:00くらいに帰宅する事にした。 
いつものようにバイクで帰宅したのだが、その途中で事故にあった。 
右車線にいた車が左のわき道に入ろうと、急に右車線から左折してきたのだ。 
先の交差点が赤だったため、減速途中で速度はそれほど出ていなかったが、私は見事に巻き込まれバイクは大破。
右肩亜脱臼、腱断絶の重症を負った。入院決定。 

事故自体は受け入れるしかなく、既に朝方の夢など忘れていたため、自己嫌悪に陥る程度の事だったのだが、
友人が見舞いに来てくれたときに、ふとその事を思い出し話をした。
その友人は俗にいう見える人だったのだが、普段そんなそぶりは見せず、滅多に人にも言わない人間だ。 
その友人が、「お前が電車通勤してなくてよかったよ。電車に乗ってたら他の人も巻き込んでたしな」と言った。 
どういう事??と聞いてみると、
私はその日、必ず事故によって右肩を怪我をさせられた。 
それも、あの日本人形の様な女の子によって・・・。
バイクだったから一人で済んだと。 
つまりは、そういうレベルのモノに憑かれたらしい。
どんなに気をつけても、無駄な事があると思い知った。 

そして、この話は後日談だあるのだが、それはまた今度。

あの事故から1年後の5月。やはり客先での作業が入っていた。 
今回も電車では不便なところだったので、懲りもせずバイク通勤をしていた。 

やはり朝方(というよりは未明に近い)に事は起こった。 
前回と同じように見えているのだ。
そのときは横向きになって寝ていた(左手上)私の足元あたりに、日本人形のような女の子が立っていた。
前回と同じくトコトコと歩き、まずは左足の膝。
そして、私の後ろに回り腰の辺りをポンポンとたたく。 
既に左膝をたたかれた時点で、『やばい!起きねば』と思ったのだが、体は言うことを利かない。 
金縛り??夢だから???と思っているうちに腰をたたかれた。(実感あり)
気配がスッと消えて、「がばっ」と起きた。
前回の記憶が一気に思い出され、そして友人の言葉を反芻していた。 
「お前が電車通勤してなくてよかったよ。電車に乗ってたら他の人も巻き込んでたしな」 
バイクで行くかどうか悩んだが、時間的余裕と他人を巻き込むのもな~・・・という思いから、バイクにまたがった。

その日は、自分でも相当安全運転に勤めたと思う。が・・・やっぱり事故った。
交差点の右直事故である。ちなみに当方は直進。信号青。 
『何故??』という思いと、『やっぱり』と瞬時に思った。
かなりぶっ飛んだらしく、交差点中央で事故ったにもかかわらず、私は交差点の先の横断歩道の上でのたうちまわっていた。

バイクは大破。おまけに事故相手の自動車も全損。
私は左膝前十字靭帯断絶、半月版損傷、第3腰椎圧迫骨折。 
ただ、事故の割には軽症?だったのが幸いだった。 

入院中、例の友人が見舞いに来た。
友人は私の顔を見るなりすぐ、「お払いいけ。女の子そこにいるぞ」。
どこ?って感じだったが、友人に指差された場所をみて分かった。
部屋の角なのだが、姿が見えるわけではないのだが、異様に辛気臭いというか、そこだけ暗い。
影が出来ているとかではない、その場所が光を吸い込んでいるといった印象だった。
ただ、他者にはみえないらしい。

存在を知ってしまった恐怖はとても大きく、
自分ひとりでは全く対処ができない存在に怯えつつ、入院生活をすごし(その間無害)、退院の日が翌日という日の夜。
暗い病室、私は目を閉じている・・・。やっぱり外の景色が見えている。
目の前に女の子がふと現れた。
驚きはなかった。どこかで心の準備が出来ていたんだと思う。もしくは慣れ。 
一言「痛かった?」と。それも楽しそうに、興味深々といった感じで聞いてきた。 
当たり前じゃ!と本来なら言っているところだが、「うん」としか言えなかった。 
「また今度あそぼうね」と言って女の子は消えた。 
そこで目が覚め、言葉の意味を考えた。
彼女の遊びは過激すぎる。今度少女が現れたときは、持って行かれるなと。 

そして退院し、即お払い(護摩行)に行った。
お払いも終わり帰る間際、住職?に呼び止められた。 
私は「はい?」と言って振り返り、以下やり取り。 

住職「あなた、最近不思議な出来事がありましたか?」 
私「(内心:でなきゃこんなとこ来んわ!)はあ」 
住職「ちょっと見ていただきたいものがあるのですが」 
私「はあ」
住職「どうぞこちらへ」 
私「・・・」 

住職について行くと、祭壇?と言っていいのか分からんが、その部屋には人形がずら~っと並んでいた。 
心底恐怖したが、そこにあの日本人形のような少女をみつけた。というよりも、目線を持っていかれた。 

住職「何故だか分かりませんが、あなたをここへ連れてきたくなったんです」 

さらに心底恐怖した。その人形はいつからあるか分からないという。 
供養はこれから。(決められた日にちがあるらしい)
手を合わせたら憑いてきそうなのでやめた。


ほんのりと怖い話スレ その33