投稿者: ek


私と亡くなった祖母の話です。

祖母は軽い糖尿病でした。
自宅でインスリンの注射をうち、歩けるものの足腰も悪かったのでご飯の準備も私がやっていました。

幼い頃から共働きの両親は夕方になるまで帰ってこないので、物心ついた頃から祖母に面倒を見てもらっていました。
小学生のころ両親に怒られた時は泣きながら祖母の部屋に行き、一緒に寝てもらったりもしたものです。優しく厳しい祖母が大好きでした。

そんな祖母の介護は私がしてあげる!そう思い、たまには家族や叔母の手も借りつつも毎日をこなしていました。

しかし日々の中で少しずつストレスもたまり、我儘を言う祖母にイラッとしたり、月日が経つにつれ祖母へのあたりがキツくなっていたと思います。

そんな祖母が亡くなった日の夜のことです。
病院から帰ってきた祖母の遺体は祖母の部屋に寝かされていました。

私は母の横で布団に入り携帯電話をさわっていました。
すると硝子戸を叩く音がしたのです。

我が家はお風呂場へ行くのに祖母の部屋を横切る必要があったのですが、私がなかなかお風呂に入らないでいると祖母が寝室の硝子戸を叩いて早く入るように促すのが決まりでした。

まさにそれだったのです。
硝子戸を見ても、もちろん祖母の影はありませんし廊下を歩く足音も聞こえてきません。
しかし祖母が叩くいつもの音だったのです。

私は怖くなり母に抱きつきました。すると母もその音で目が覚めたようで硝子戸を叩く音を聞いていたようでした。
「風かもしれないし寝なさい。」そう言われ、無理矢理目をつむり眠りにつきました。

葬儀など一連のことが済んだある日、初めて祖母が夢に出てきました。

親戚数人から祖母が夢に出てきた話を聞いていましたので、私の夢にもついに!そう夢の中で思っていました。

1階で親戚が集まりワイワイとしているなか、私は2階の窓から庭を見ていました。
そこに祖母がいたのです。
なぜか隠れて見ていました。

親戚が祖母に気付き楽しそうに話している声が聞こえ、私は2階の窓からそれを覗いていました。
すると突然祖母がこちらを見たのです。

ビクッとしました。
こちらを見上げる祖母の目は真っ黒な影でそこに目はありませんでした。睨まれているように感じ取れました。
怖くて怖くて心臓が激しく音をたてています。

祖母は私を怨んでいるのかもしれない。
亡くなる間際、私が面倒に感じてしまっていた事に祖母は気付いていたのでしょう。