もう8年ぐらい前です。当時私は、中部地方N市の大学生でした。

ある夏の暑い日の夜、(たしか全国的な猛暑だったと思います)
お隣のK市に住んでいる友人宅に、当時付き合っていた彼女といっしょに遊びにいったんです。

それ自体は何事もなく、午前3時を回ったくらいになって「そろそろ帰ろうかな~」と思い、クルマを走らせました。
私は大学の近くに一人暮らしでして、
その大学というのは、市内でも有名な3大霊園のすぐ裏手でした。(わかっちゃうかな?)

車中での何気ない会話の中で彼女が、
彼女「私、霊感あるほうよ」
私「へ~。初めて聞いた。ウチへの近道は霊園突っ切るんだけどどう?」
彼女「それは知ってる。でも、止めようよ」
そういう彼女の制止も聞かず、街道を左折して霊園へと入りました。
(私は霊感なんてまるでナシ。
 これだけで10分くらい違う。すでに午前3時半くらいなので、ヤルことヤルためには早く帰らないとw)

街道を左折して少し経ち、タバコを吸っていた彼女が、無言で窓を閉めました。
私「タバコ吸うなら窓は開けてくれよー」
彼女「・・・タバコ消す」
・・・
・・・
(無言。何か怒らせたみたい・・・霊園通ったのマズかったかな?)
・・・
・・・
彼女「ちょっと左腕が重いの。なにか引っ張られてる感じ・・・」
えっ?
彼女「大丈夫。ココ来るとだいたいなにかあったから。とりあえず急いで。あと、ぜったい後ろ見ちゃダメ」
後ろ見ちゃだめって言われても、バックミラーは見ないといけませんが・・・。
とりあえずチラッとみたけど、私は当然何も感じません。

それから約10分くらいで霊園内を通過したのですが、
その間彼女は「寒い、寒い」といっており(当時は記録的な猛暑)、家に着いてからも厳しい表情のままでした。

彼女「左腕と、体の左半分がなんか寒い」
何度も言いますが、記録的な猛暑です。そして私は暑いのですが、エアコンはつけていません。
オイオイ、ヤバくない?
心の中でそう思いましたが、なにぶん私には何もないので、
とにかく早く収まって欲しいと、一生懸命彼女の左腕をさすっていました。
私も心臓バクバクです。完全にビビッてました。
とりあえず平静を装うためにテレビをつけました。
画面ではB級の日本映画をやっています。

どれくらい時間がすぎたでしょう。
ふいに彼女が、「あ、やっと行ってくれた!楽になったよー、ありがとう」と言いました。
その瞬間です!わたしの体の左半分が急に重くなったのは!
私「・・・なんか、オレの体が今度はおかしいんだけど・・・」
彼女「え?」
寒いんです、なんとなく。しかも左腕に鳥肌が立っています!全身がなんかこう、ゾクゾクする感覚。
たとえて言うならば、ものすごくいい曲を聴いたときに起こるあのゾクゾク感、アレに近いんですが、
気色悪いと言った感覚です。
彼女「そっちにいっちゃったかも。あーもう!」
コレが憑依されるってこと?憑かれるってこと?ビックリです!
記録的な猛暑にエアコンをつけていない、なのになぜか寒いという感覚!そして体は汗ビッショリです。

私「どうしよう・・・?(怖!」
彼女「夜が明ければたぶん大丈夫・・・。今までも何度かあったけど」
私「そ、そう・・?」
今度は彼女が、私の体をさすってくれます。
私はというと、左耳~左即頭部から左太ももあたりまでが、何かに覆われているような感覚。
右半身にくらべて、スッキリしない感覚でした。

そしてうっすらと夜が明けるころ、突如として体が軽くなる瞬間があり、急に熱波が襲ってきたかに感じました。
私「あ!いま、なんか抜けた感じがする!左側も軽い!」
彼女「そう?良かった・・・っていうか、たぶん今こっち・・・」
また?そっちにいったの?こんなことってあるんですか?
彼女「うん、でも平気。もうすぐ明るくなるし・・・」
時計を見ると4時半過ぎてました。

そして、また一生懸命に彼女の左腕をさすっていると、
彼女「もういいよ。抜けたと思う。でもまだ注意して!」
私「・・・うん。でも・・・」


さっき気づいたんですが、テレビの音が鳴ってません・・・。
リモコンはテーブルの上だし、二人とも触れないんですが・・・。
しかし、テレビの件は彼女は気づいてたみたいでして、冷静にリモコンを手に取りボリュームを上げました。
彼女「テレビの音、急に鳴らなくなったんだけど、怖がらせるのもなんだし黙ってた」
私「・・・さっき気づいた。チョッとビビッてた」
彼女「もう大丈夫だと思うよ」
フ~(汗。外もだいぶ明るくなってきたし、ホントに大丈夫そう。良かった~。

このあとは何事もなく、とりあえず疲れたんで二人とも寝ました。(ヤルことやらずにw)

そして昼ごろ起きて、
彼女「昨日は疲れたねー。わたしはあーゆーとこ行くとたいてい憑かれます(笑)。
 でも、あなたは初めてでびっくりしたでしょ?」
私「はい。スミマセン・・・もう、おもしろ半分で行動しません」
彼女「またなんかあったらいけないから、今度来るときいいもの渡しておくね」
私「なに?」
彼女「シルバーリング。魔よけの効果があるのよ。私のをひとつ渡しておくね」
私「おぉ!サンクス!」

とまあ、こーいった会話でその日は彼女帰りました。
でも、これだけでは終わらなかったんです。実は・・・・。


彼女は社会人、私は大学生だったので、次に彼女に会うのは週末でした。
2~3日は何事もなかったと思うので、たしか木曜日か金曜日だったと思います。

夜11時ごろ、いつものように就寝。
当時の私の部屋は、フローリング7.5畳1DKで、
玄関を入って2mくらいの廊下に、左に流し台・右にユニットバス、
つきあたりにドアがあって、その先が奥に縦長のカタチの部屋という間取りでした。
部屋の真ん中よりチョッと先にマットレスを敷いて、その真上に電灯です。
「さて、寝るか・・・」
普通にいつものように横になり、電気を消して就寝です。
(ものぐさな私は、電灯から長い紐をだし、すぐ消せるようにしていた)
・・・
・・・
夜中、フッと目が覚めました。何気なく左側を見ると、部屋と廊下の間のドアが開いています。


「あれー?必ず閉めて寝るんだけどなー」
エアコンの効きも悪くなるので必ず閉めて寝るドアが、なぜか開いています。
まだ寝ぼけているらしく、モウロウとした頭で考えながら、とりあえずドアを閉める私。(ドアは部屋側に開くタイプ)
そしてドアを閉めようとした瞬間、バン!という音とともに弾き返されました!
???(慌!
何が起こった???わけわからん!と思ったら、あれれ?布団で普通に寝てました。
しかも左を見ると、ドアは閉まっています。
「夢・・・?たしかにモウロウとしてたし・・・?」

ここで冷静に考えるようになり、ちょっと恐怖心も出ていたので、
とりあえず電気をつけようと、垂れ下がっている紐を引っ張る・・・が、なぜか電気がつきません!!!
何度引っ張っても電気がつかない!アレ?コリャヤバいんでは?と思った矢先、
今度はピシーッという音が聞こえたと思ったら体が動きません!!!
コレが金縛り?ヤバいよヤバイよー!
オイオイ、窓閉まってるのにカーテン動いてるしー!!!(ちなみにカーテンはエアコンの真下)
そしてなぜか視界は180度ある?すべて見渡せます。顔はうごかないのに。
その視界の左側(つまり室内ドア側)に、白い影が見えます。しかも向こう側がうっすら透けてます。
瞬間的に(直感的に)女だ!って思いました。
そして、そこで意識が遠のいたので、あとは覚えてないです。


そして朝7時に目が覚めました。電気OK、ドアも閉まってる!昨日の夜中はいったいナニ・・・?
とりあえず支度してバイトに行きました。

バイトが終わってすぐに彼女に連絡。
すると彼女は、すぐにシルバーリングを持ってこっちに来るといいます。

彼女到着。そして彼女が言いました。
「やっぱり早めに渡すべきだったねー。
 あの時いわなかったけど、帰るときもずーっと不気味な感触があったの、あの部屋。
 以前は感じなかったのにねー」
おいおい、もっと早く言ってくれ。彼女にしてみれば、住んでる私には言いづらかったんだそう。
何か起これば言ってくると思い、
しかも彼女にしてみればよくある出来事なんで、
浮遊霊ならしばらくすればいなくなる、と思っていたんだそうです。

その後しばらくは、シルバーリングを離さずつけて(入らないので小指にw)いました。
つけているときはなにも起こらないんですが、それでも部屋に何かの気配を感じたりしたものです。
いつのまにかそういったこともなくなり、やがてこのことは忘れていました。(ちなみに、その彼女とも別れてますw)



オマケ。
そのマンションの近く(徒歩100mくらい)が葬儀屋さんでした。
この事件(?)の後しばらくは、家の中にいてなぜかザワザワしたイヤーな感じがすると、
決まってそこで葬儀or告別式なんぞやってましたね。

あと、夜中に腹が減ってコンビニに行こうと部屋を出て、同じような感覚に襲われることもありました。
そんなときは決まって、シルバーリングをつけ忘れていたのです。



オマケ2。
どうやら、リアルで近くに住んでいる方もいたようですね。
霊園はY霊園、大学はM大学、件のマンションは警察署の近くで、8階建ての茶色いマンション『ラ・○ー○・U田』ですよ~。

以上です。彼女にしてみれば、浮遊霊のイタズラ程度の認識だったらしいです。
しかし私にとっては初めての心霊体験だったので、かなりビビりました。
そんなに怖くなかったカナ。