投稿者: コーちん

10年ほど前の話。
カミさんの妊娠をきっかけに広めの賃貸マンションに引っ越した。
まぁ子どもが産まれたら風呂は追い焚きできた方がいいとか、オートロックの方が…と色々探して駅からは少し遠いけどいいマンションが見つかった。
おれは少しだけ霊感あるので「この場所は気持ち悪い」とか感じる方。カミさんはそんなおれの言動を鼻で笑ってた。
で、そのマンション。
管理会社の人に見せてもらったけど、全体の雰囲気も悪くないし、部屋の中も特に問題ない。
気に入って即決した。入居してからも別に異変はなかったんだけど、半年くらい経った日の夜。
リビングでソファと座卓の間でマットレスに横になってテレビを観てた。
カミさんは寝室で生後5ヶ月の子どもを寝かしつけたまま眠ってしまったようだった。
おれは布団に入らないと眠れないタイプで、テレビ観ながらウトウトとかあまりないんだけどその日はテレビも電気もつけっぱなしでそのまま眠ってしまった。
しかも時間はまだ22時くらい。普段なら眠気が来る時間ではない。
今考えると何か変な力が働いたのかも。
眠りこけているとカチャっとリビングのドアが開く音と、スッスッて靴下で床を摺るような足音で「ん?」と目が覚めた。
その瞬間金縛りで身体の自由が奪われ、そいつはおれの周りを凄い勢いで回り始めた。
座卓やテレビ、ソファがあるのに関係なく、しかもあり得ないスピードでザザザザザって床を摺る音。
声にならない声で「失せろ����」とか叫んでたら音が止んで、またスッスッスッて今度は廊下の方に出て行く足音が聞こえた。
「良かった~」と思ったいるとまた「カチャ」ってドアの開く音。
「また来たよぉ~」と思ったら「風邪引くよ」とカミさんの声。
「うん」と起き上がって寝室に行き子どもの横で寝た。次の日の朝起きるとカミさんが興奮しながら「昨日ここで寝てたら!!」っていうから、話を遮って「何か来た?」って聞いた。
結局あの後入れ替わりで眠ってしまったらしい。そしたら今度はドアの所ではなく玄関の方からドドドドドって凄い勢いで走り込んで来たそう。
最初おれだと思って「こんな夜に何やってんだ��」って思ったらしいんだけど、そいつが金縛りになった自分の周りを高速で駆けずり回るんで恐ろしかったと。
因みに入れ替わる時にした会話は前述した通りで、何者かが駆けずり回ったことはカミさんには伝えていなかったです。なので思い込みではなくそれぞれが体験したこと。
それ以降カミさんはおれの話を信じるようになりました。通りすがりの何か…だったのかなと思っています。