田舎に住むおばあちゃんが、大きな病院で透析を受けたり膝の手術などの理由で、
田舎から子供(私の叔母にあたる)の住む某都市へ引っ越しました。
おじいちゃんは特に病気もなく、家の管理や様々な理由で一人田舎に残ってました。
漁師をしていましたが、一人では大変でなかなか漁も行けず、
昔からの貯金や仕送りなどで生活していたそうです。 
近くに飲食店を開くAさん(全くの他人)がいて、
飲みに連れてってくれたり、おじいちゃんが病院に行く時など送り迎えをしてくれてました。 


おじいちゃんは、きちんと車代としてお金を渡していました。 
そんな重い病気もないおじいちゃんが、ある日突然亡くなりました。
布団の中で、まるで寝ているかのような顔で死んでいたそうです。 
親戚は「孤独死か…」「苦しまずに良かったね」と言ってました。 

それから数年経ってから、ある事実を聞きました。 
第一発見者はAさん。
病院へ行くのに迎えにきても出てこないから、勝手に家に入り探したら…って感じで、
病院や身内に連絡をしてくれました。 
身内が来るまで家にいてくれました。 


葬式にも出てくれたし、みんなAさんに感謝していました。 
落ち着いた頃家の整理をしてたときに、
おじいちゃんには不似合いな書類が発見されたり、財布がなくなってることに気がつきました。 
おじいちゃんの性格からして、保険や控除?とか、そうゆう届け出すればお金が戻ってくる事はしないんですが、
(知らないし、面倒臭いことはしない)
やっていたようでした。 


母達は驚いてましたが、誰かが教えてくれたんだろうと思ってました。 
財布は押し入れから畳の下、箪笥様々なとこ探してもなく、通帳などはありました。
変だな、おじいちゃんあの世に持ってったのかな、とか思うようにしてましたが、
よく行っていた飲み屋のママから電話がありました。
Aさんのことでした。 
飲み屋でおじいちゃんに保険のことを教えて、「教えたんだから少しでも気持ち程度俺にくれ」と脅してたこと、
おじいちゃんは足代として、くるたびに5千円渡していたこと、
飲み屋の支払いはいつもおじいちゃんだったこと。 


ママはそんなおじいちゃんに、「関わるのやめたら」と言ったけど、
おじいちゃんは「あいつは可哀相な奴なんだ」と言って笑っていたそうです。 
電話に出た母が財布のことを口にすると、Aさんならやりかねないと言われました。 
身内が来るまで半日以上も家にいて時間はあるだろうしって。 
それを聞いた母はキレて、Aさんに電話しました。 
Aさんはシラきってましたが、親戚一同やりきれない思いでいました。 

ここまではよくある話ですが、その後へんなことが起きました。

おじいちゃんの船が、Aさんの店の裏の海岸に流される。
私が見たのは、遺影の顔がどんどん歪んでいく。 
ママが閉店した店内で、泣いているおじいちゃんの姿を見る。
お墓はすぐに雑草が生い茂る。
仏壇の花はすぐに枯れる。 
きわめつけは、Aさんが発狂して自殺したことです。 
遺影の変化に気付いた私は、恐くて泣いてしまいました。
「おじいちゃんそんな顔しないで。おじいちゃん」って泣いていたら、家がドーンって揺れました。

地震だと思ったけど、私以外気付いてなく、ふと遺影をみると、すごい優しい顔していました。 
おじいちゃん子だった私は仏壇から離れられなくて、っていうか離れてはいけない気がして、
ずっとその場にいました。 

それからは記憶が途切れ途切れで、母が話してくれました。 
仏壇の前で座っていた私が立ち上がり、カレンダーをめくり、裏の白紙に文字をかきはじめました。
それを母に渡して、
「○○(私の名前)に怖い思いさせてしまった。謝っておいてくれ」
と言ったあと、外に行ったそうです 


不安に思った母が、私が外に行くのを後ろからついてくと、
母の目には、おじいちゃんと子供の頃の私が手を繋いで、歩いているように見えたそうです。 
連れてかれると思い、私が歩くのを止めようとすると、私はそのまま倒れてしまったそうです。 
それからは私の身になんもないし、遺影も変化なし、
最後にAさんが死んでから仏壇の花も枯れないし、なんもないです。 


ちなみに、私?がカレンダーの裏に書いたのは、見せてはくれないし、教えてもくれませんでしたが、
妹が教えてくれました。 
おばあちゃん、子供、孫、それぞれにあてた言葉だったそうです。