三年以上前ですが、人生で一番怖かったこと。

東横沿線の菊○に住んでたとき、改札左の飲み屋で、午前2時くらいまで女三人で飲んでた。 
私以外はタクシーで帰ることになり、(私は徒歩20分のところに家が)
駅の階段をのぼって、反対のタクシー乗り場に2人を送りに行きました。 
駅は歩道橋の様相で、タクシーの停まっている道路に向かって階段を降りていたら、
前から小柄な男性がのぼってきました。 
他に人もいず、私たちはすれ違いました。


友達をタクシーに乗せて、さて私も歩いて帰るかと、今来た階段を戻るためのぼりはじめると、
階段の頂上でさっきの男性が立っていて、こっちを見下ろしています。 
しまったと思い、さも間違えたふりをして私はきびすを返し、階段を降りはじめました。
タクシーで帰ろうと思ったのです。 
ですが田舎の深夜菊○駅前のこと。今行ってしまったタクシー一台しか停まっていませんでした。
その場で待つのも怖いので、とりあえず走ってすぐ近くの松○に入ろうとしました。 
ちらりと振り返ると、すぐうしろまで男性は近づいて来ていました。 

走ると刺激するかもと思ったので、早足で逃げようとしたとき、 
「ねえねえ、遊びにいこうよ」と腕をつかまれました。 
意外と若い声でした。外見は30近かったと思います。 
私はやべえなと思いつつ、腕をゆっくりふりほどき、 
「でももう帰るから」と答えました。
男性は私の目を見ず、私の頭の上に視線を定めたまま、 
「聞こえなかった?『遊びに行こうよ』って言ったんだよ」と言いました。 


怖くて答えられませんでしたが、私が首を振ると、チッと舌打ちして、 
「じゃこれ見てよ、これだけ」と、ポケットから携帯電話を取り出して開け、私の目の前に突き出してきました。 
「いや…、そんなことしたくないから」と、とにかく松○に逃げようとしていたのですが、 
「聞こえなかった?聞こえてるよね?
 これ見ればいいんだよ、これ見てよ、見ようよ、見たらいいんだよ、見てよ、見て、み、み、みみみ」

その間ずっと、男性は私の頭上を見たまま、私と目を合わせません。 
大声を出したいのですが、その瞬間男性がなにをするかと思うとできなくて、
携帯見ればいいのかと、「みみみみみみ」とくり返す男性の言う通りにしてしまおうかと考えたとき、 
「どうされました?」と、タクシー乗り場から声がしました。 
タクシーの運転手さんでした。
その瞬間、男性は大きく体をふるわせて驚いて、持っていた携帯を取り落としました。 
そのとき、思わず落ちた携帯の液晶画面を見てしまったのですが、
そこには『上を見て。あれなぁに?』と、メール作成画面に書かれていました。 


男性があわてまくって、「かー、かかかかか」とつぶやきながら、携帯を拾って逃げようとしたとき、
走ってきた運転手さんが男性の腕をつかんで、
「ちょっと待ちなさい。今、警察に電話するから」と大声で言いました。 
男性は思い切り運転手さんを蹴り、だぶだぶのズボンの後ろポケットから、
携帯ナイフ(折りたたみ)を一生懸命取り出そうとして、ひっかかっていました。 
「おまえも、あなたも、上を、上を見ればいい!」と言いながらやっとナイフを取り出して、両手でナイフを広げて、
私に向かってゆっくり歩いてきました。 
私はもう頭が真っ白になって、男性から目を離せなく凍り付いていたのですが、 
運転手さんが「やめなさいっ」と言う間に、男性は「くそぉ、くそぉ」と言いながら、
「どうして上を見ないんだよ、上見ろよ、うえっ、うえっみっみ」 
と、ナイフをまたポケットに入れづらそうにしまって、ゆっくり歩いて駅の階段をのぼっていってしまいました。 

警察は呼びましたが、あとのことは知りません。