投稿者:田舎者


僕の地元は北関東の、栄えてもなくかといって生活できないほど寂れてもない、スーパーもコンビニもレンタルビデオ屋もある割と過ごしやすい小さな町です。

田んぼと川と湖に囲まれたのどかで平和な所なんだけど、昔体験した怖い、というか不気味な話を思い出したんで書きます。

20年ぐらい前、僕が小4ぐらいの頃の話です。
うちは、その小さな町の外れに位置してて、いわゆる集落?みたいに家が集まってるような所にあります。
その集落にある小高い丘。丘と言っても爽やかな風の吹く景色のいい丘って感じじゃなく、ジメジメした坂道を登った先にある鬱蒼とした草ぼーぼーの公園みたいなところで、昔は遊具もあってそこでみんなで遊んでました。

その公園に続く坂道沿いには家が並んでます。
一番上の家のさらに上には廃品置場みたいなところがありました。
それに気がつくまでは、廃品置場までしか知らなかったんです。

実は、廃品置場のさらに上、雑木林の中にもう一軒家があったんです。
もちろん人は住んでません。
古い洋館のような作りの、小さな二階建ての家で、一見木々に隠れて見えませんが、意識するとすごく不気味に佇んでます。

親に聞いたら、昔は誰か住んでたらしいんですけど、近所付き合いとかもせず、いつのまにかいなくなってたそうです。

いつしかその洋館は探険スポットになり、洋館=オペラって言う子供じみた安直な考えで、なんとなくみんなでオペラの家と呼んでました。

最初は恐怖心から家の周りの庭とか物置を物色するだけだったんですけど、慣れてくると好奇心が勝ってしまい、中に入ってみることになりました。今思えばすごく危険なことですよね。

まあ、これと言って子供の目を引く物もなかったんですが、普段は経験できない異空間にワクワクしながら
部屋を回りました。

ある部屋に、大きな金庫を見つけました。金庫は半開きです。
僕たちはお宝を見つけた!と我先に金庫の中身を物色しました。

当然金品のようなものは無いし、ただ書類の山が出てくるだけでした。

しかし、その書類をなんとなくめくっていると、1人の友人が「あれ?」と呟きました。

よく見ると、その書類にはこの周辺の集落に住む住民、我々の家族の情報がズラッと書かれてたんです。

名前、生年月日、職業、子供の有無など。

子供なので、当時は何も思わなかったし、この人はこの辺の偉い人だっだんだぐらいにしか感じませんでした。
親にも報告してません。そんなことしたのがバレたら殴られます。

今思えば、近所づきあいもせずいつのまにか消えてしまったような住民がなぜあんな個人情報を持ってたのか。なぜ必要だったのか。
それとも、親達が何かを隠してるのか?

オチのない話で申し訳ないですけど、これが僕の町の小さな不思議な話です。