投稿者:さすけべい


十五年程前の日中、俺が仕事で一人営業車を運転し取引先へ向かっている途中、まだ発生して間もないと思われる交通事故現場に遭遇した。

俺は車を路肩に停め下車し、俺より先に現場に遭遇したのであろう4~5人の人達に話しかけたところ、やはり全員がたまたま通り掛かった人達だった。

救急車の要請は既に済ませ、警察にも通報済みとの事。俺は携帯で取引先に事情を説明し
面会日時の変更許可を頂いた。

直線の見通しの良い県道での事故。俺達は二次的事故災害を防ぐ為、協力して交通整理を行い救急車と警察の到着を待った。

事故の状況は、大型ダンプと軽自動車の正面衝突の様に見えた。

ダンプはフロントバンパーとグリルが潰れて変形している程度で、ドライバーの男性は無傷。

軽自動車はボンネットから運転席までが激しく傷み悲惨な状態。運転席には意識を失ったお爺さんらしき人が居た様だが、怖くて正視出来なかった。

数分後、救急車と警察が到着。事故処理は無事終わり俺達の事情聴取も済み会社に戻った。

その夜、軽自動車ドライバーのお爺さんの息子さんから電話があり、ご丁寧なお礼と感謝の言葉を頂いた。お爺さんは意識が戻らないまま病院のベッドで寝ているとの事だった。

二日後、病院へお爺さんのお見舞いに伺ったが意識は無く、その翌日に亡くなられた。

お爺さんが亡くなり数日が過ぎた頃から、自宅近所の人や知り合いの人から、時々(年に2~3度)言われる事があった。

【この前、君が見掛けないお爺さんを連れて自宅玄関に入って行くところを見たけど、親戚の人?】

【この前、車の助手席に爺さんを乗せて走ってるところをすれ違い様に見たけど、お前の爺ちゃんって健在だったっけ?】

【この前ホームセンターの駐車場で偶然お前を見掛けたけど、初めて見たわ、お前のお爺さん。】

など様々。

俺の父方の爺ちゃんも、母方の爺ちゃんも共に俺が幼い頃に亡くなっている。自宅に知り合いの爺さんを招き入れた事も、知り合いの爺さんを助手席に乗せて出掛けた事も皆無。

しかしこの現象は三年間に渡り続いた。
そして無くなった。

何とも不思議な体験だったが、実際に体験したのは俺では無く、俺の知り合いや近所の住民の方なんだが。

怖い話じゃ無いけと、俺の貴重な出来事を投稿させて頂きました。

終わり。