投稿者: 海ちゃん


今までの中でもかなり怖かった霊体験を投稿します。
自分の兄は霊を受け入れやすい体質で、小さい時からよく体調を崩してはその度近所のおばさんがお経やらをあげにきていました。
大きくなるにつれて頻度が減ってきましたが、それでもたまに原因不明の不調を訴えることがあります。
とくにお盆のシーズンになると多いようで、その期間は鬱病のような感じになっています。
そんな兄貴が中学生の時に体験した話です。その時は自分もその一部始終を見ていました。

夏休みに入って、両親は仕事だった為朝からゲームをやったり漫画本を読んだりと暇な一日を過ごしていました。
そんな時に兄貴の友達から連絡があり、友達の親が今から川に連れて行ってくれるから一緒に行こうとの誘いでした。その友達の弟が僕の同級生だった為、弟も連れておいでと言ってくれました。
早速、準備し友達が迎えにきてくれて家から車で30分程のところにある川に着きました。友達の母親は近くで見てるから遊んでおいでと言ってくれ僕らは川遊びに夢中になっていました。
僕はあまり泳ぎが得意ではなかったのですが、兄貴と兄貴の友達はスイミングスクールに通っていたため流れのきついところに行ってしまい、僕は遠くからそれを眺めていました。
しばらくすると兄貴の友達が何か大声で叫んでいます。そちらに目をやると兄貴が溺れていました。水面から顔が出てわ沈み、また顏が出てわ沈みと‥。とてもふざけている風には見えないくらい必死で浮き上がろうとしていました。ただ、その川は水深はまったく深くなく兄貴の近くにいる友達は普通に立っています。兄貴のところだけが深いのかなと思ったのですが、友達がそこまで歩いて行き兄貴を抱え上げて引っ張ってきました。今だにあの不思議そうな顔が忘れられません。
水を大量に飲んだらしく、嘔吐を繰り返していました。友達の母親も焦ってすぐに病院に連れて行くから帰る準備をしなさいと行って、うちの親にも連絡をいれていました。
僕は同じ町にある祖母の家に降ろされ兄貴の帰りを祖母と待っていました。
とりあえず何事もなかったとの連絡が入り、安心しましたが帰ってきてからの兄貴の様子がどこかおかしく、ふさぎこんだ感じでした。何であんな浅いところで溺れたの?と聞いても何も答えてくれず、その話に触れるとガタガタ震えだしてしまいます。
そんな姿を祖母も心配そうに見ていましたが、何処かに電話をかけてすぐに来て欲しいとその相手に伝えていました。しばらくして、また連絡がかかってきて、恐らく祖母が来て欲しいと頼んだ相手だったと思うのですが今日はどうしても行けないので明日伺うとのことでした。
時間が経てばたつほど兄貴の顔色が土色の様に変わって行きます。慌てて帰ってきた親も兄貴の様子をみて驚愕しもう一度病院に連れて行った方がいいんじゃないかと右往左往していました。でも、充分な精密検査も受けた為、病院側もこれ以上は何も出来ないとのことで、とりあえず今日は安静にすることとだけ伝えられました。
僕は部屋が兄貴と一緒だったんですが、その日は母親も同室して終夜兄貴の看病をしていました。
兄貴の容態が気になって僕もなかなか寝付けれず、寝返りをうって兄貴の方を見たんですがその時暗い部屋の中である異変に気がつきました。
兄貴の横でつきっきりで看病している人が知らない人なんです。うちの母親は小太りで髪は肩くらいまでのショートなんですが、今兄貴の横にいる人は痩せ型で髪が腰のあたりまであります。そしてブツブツと何かを唱えているような感じでした。恐怖を感じ大声で母親を呼ぼうとしたのですが声が出ません。このままだと兄貴が危ないと思い、何とか体を動かそうとしても金縛りなのか全く動けず、ただ呆然と兄貴と見知らぬ女性を見ていました。
その女性が何やら呟く度に兄貴は苦しそうな声をあげます。僕は頭の中で祖母に教えてもらったお経を必死に唱えながら母親が帰ってくるのを祈りました。神様、仏様、何でもいいからこの女を消して下さいと力をこめて叫びました。かろうじで少しだけ声が出たのですが、その女がこちらの方を振りかえってきたのです。少し開いたカーテンから月明かりが入り、その女の顔が徐々に照らされます。一瞬の出来事のはずが永遠にも感じられるほどに全身から汗がふきだします。
この人と目があったら次は自分が兄貴のようにされるんだと思い、ハズかしながら失禁してしまいました。
そしてその女が完全にこちらを振り返った瞬間、僕はその女の顔を見てしまいました。目は空洞で口を大きく空け涎を垂らしています。一瞬の出来事だったので勝手に自分でそう思ってしまったのかもしれませんが、あそこまで怖い顔は未だかつて見たことがありません。その後、僕は気を失い朝目覚めた時には母親から失禁したことを酷く叱られました。
そのまま親と兄貴と一緒に祖母の家に行き、近所のおばちゃんの御祓を受けました。
おばちゃんは川の石を何個か持ってきており、その石の上にお米と線香を立てお酒や簡易的な社を組み立てていました。いつもの御祓よりも本格的だったので少し緊張しましたが、前日の恐怖から逃れることができるならと僕も必死で祈りました。1時間くらいすると兄貴の顔色もよくなってきて、おばちゃんがこの子はもう大丈夫と言いました。そして、僕に向かって弟くんも見たのよね?と聞いてきました。何を?と聞くと、怖い女の人。と言うので、うんと答えました。どんな人だったと聞かれたので昨日見た印象をそのまま伝えるとおばちゃんはうんうんとうなづいて、その女の人は次は弟くんを連れて行こうとしていると言いました。
おばちゃんは恐らくその女が見えていて、その女がいる方向にむかってお経をあげ話しかけました。

この子はあなたの子供ではない。
あなたの子供はもうとうの昔に死んでいる。
既に天国にいてあなたを待っているのに、あなただけがこの世にとどまっている。
早く子供のもとに戻りなさい。

というような事を伝えていました。
そして、またお経と御詠歌をあげ窓を開けた後、外に向かってお経を唱え始めた。その後、仏壇に向ってこの子達を護って下さいと言って再度お経を唱えました。
2時間以上かかった御祓の後、おばちゃんがもう大丈夫だよとにっこり笑いました。
くたくたに疲れきっている様子で少し休みますと言って帰っていきました。

その日からあの女のことは僕も兄貴も見なかったです。ただ、兄貴はあの時のことを今でも喋りません。余程の恐怖だったんだと思います。
後日、あのおばちゃんに会った時に一体あの女性は何だったの?と聞いたところ、あの川で溺れて死んでしまった子供の母親だったとのことです。自分のせいで子供を死なせた苦悩から同じ場所で入水自殺をしたとのことでそのせいで悪霊になってしまったとのことです。今ももしかしたらあの川にいるかもしれないから二度と近付いてはいけないと言われ、僕はその後、あの川に遊びに行くことはありませんでした。
そう言えば、母親に兄貴を看病していたはずなのに何処に行ってたの?と聞いたところ、おばちゃんに言われて真夜中にあの川に行き言われた通りの石をとってきたとのことでした。母親の肝っ玉のでかさに脱帽でした、