怖い話らぼ −怪談・都市伝説まとめ−

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カテゴリ: 芸能人の怖い話

私は某番組制作会社で働いています。 


数年前、街中で通りすがりの人にドッキリを仕掛けるという番組を撮ったんです。 
そのドッキリとは、まず深夜の人の少ない駅のベンチに仕掛け人の女性が座ります。


そして空席に誰かが一人で座ったら、仕掛け人は急に

「うー、うー、苦しい…」

と唸り始めます。 
仕掛け人にはあらかじめ青白い顔色に見えるようメイクをしておきました。 

もし「大丈夫ですか?」

と尋ねられたら、仕掛け人は驚いたような表情を浮かべて

「あなた、私が見えるんですか」

と言って幽霊のふりをするというものでした。 

ちょっと強引なドッキリですが、深夜の静かな駅構内はなかなか雰囲気があるらしく、黙って逃げ出す人やパニックになって駅員室に駆け込む人など、かなり使える映像が撮れました。 

やがて時間も遅くなってきたので次の人で最後にしようと決め、仕掛け人をスタンバイさせて待機していました。 
するとすぐに、サラリーマン風の中年男が一人で駅へ入ってきました。 

残業終わりなのでしょうか、その男はひどく疲れた様子でベンチにぐったりと腰掛けました。 
その間も私たちはずっと離れた場所からカメラを回しつづけていました。 

ところが、仕掛け人がいっこうにドッキリを始めようとしないのです。 

「これが終われば帰れるのに、あいつは何をやってるんだ。居眠りでもしてるのか?」

とイラついた私は、仕方なく撮影を一旦中止し、駅のホームに入って仕掛け人のもとに駆け寄りました。 

「おい、何やってんだよ。」 

「へ?何ですか?」 

ポカンとしている仕掛け人の前に立って、私はサラリーマンを指さしながら言いました。 

「何ですかじゃねーよ。人が来たら、すぐに始めろよ!」 

「はあ?だから、まだ誰も来てないじゃないですか!」 

「えっ…」 

私がくるりと振り向いてサラリーマンを見ると、今のやりとりの間にその男は立ち上がっていて、こちらをにらみつけて言いました。 


「あなた、私が見えるんですか」 

その人は仕事でめっちゃ疲れて帰って来たんですよ。

それで自分のマンションのエレベーターが上から降りてきたら、
エレベーターの小さめのガラス越しに帽子を深く被ったオトコが、顔みせないようにしてうつむいていたのが見えたそうなんですよ。

『うわ気持ち悪いなー』って思ったらしいですが、まぁしょうがないから、『こんばんはー』みたいな会釈をしてもずっと顔隠した感じなんですって。

それで、ドアがバーって開いたら、ソイツが急ぎ目でエレベーターから出てきたんですよ。

その時、ドンって当たっていったから『すみません!』って言ったら、それも無視して顔もみせないようにして出ていったんです。

『変なヤツいるなー』って思って家に帰って、落ち着いてパッとみたら、さっき接触したところに血がついていたんだそう。

『え、もうなに!?』って思うじゃないですか…

それから何日後かに、家にいたら「ピンポーン!」 ってチャイムが鳴るから、覗いたんですって。
それで警官がドアの前に立っていて、『すいません、実は何日か前にこのマンションで殺人があった。怪しい人物を目撃しなかったですか?』って言われたんです。

その時はすごい忙しかったですし、『見た』なんて言ったら事情聴取やなんやらで大変でしょ? 
だからドア越しに『知らないです』って言ったんですって。そしたら素直に『あ、そうですか』ってなって帰っていったそうなんです。

それから次の日くらいにテレビをつけたら、殺人事件があったってニュースをやってるんですよ!
自分自身が住んでいるマンションで!

『あーほんとだ。やっぱそうだったんだー』って思って。
そして、犯人は捕まりました、と。犯人の顔写真がパッと出たんですって

その顔みたら…

その警察官だったんですって。

その後、本当の警察官から聞いた話なんですが、あの時『見た』って言ったらその人を殺そうとしていたそうなんですよ。

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