怖い話らぼ −怪談・都市伝説まとめ−

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タグ:呪いの品物

ある寺に、l一人の盲目のK住職がいた。 
これはそのK住職が、数人の若い住職を連れて恐山に行ったときのこと。 

知っている人もいると思うけど、恐山には所々に死んだ人の冥福を祈るために、
それぞれの思いが込められた、たくさんの小石が山のように積まれている。 
盲目の住職は若い住職たちに向けて言った。 
「ここに積まれている小石は、絶対に持って帰ったりしてはいけない」 
それを聞いたある一人の若いT住職は、 
『なんだ?どってことない普通の石じゃないか。これが何だっていうんだ?』
と思い、小石をひとつ掴み取って、ふところに入れてしまった。 

帰りの車の中でのこと。
しばらく走っていると、盲目のK住職が突然ものすごい顔つきになり、
「何てことだ!一体なぜ・・・」と叫んだ。 
驚いた住職たちが「どうしたんですか?」と聞くと、その住職は、 
「女がものすごい形相で、この車を追ってきている・・・」 
「えっ、どういうことですか?」
みんなで後ろを振り返ってみたが、なにもいない。 
しかし、K住職の顔はどんどん険しくなっていく。 
「この中の誰かを追ってきている・・・お前たち、一体何をしたんだ?」 
若いT住職ははっと気がついて、自分のふところから石を取り出した。 
「まさかこれが・・・?」
そして何気なくその石を裏返してみた。
するとそこには、lはっきりと女性の名前が書かれていたのだ。 
「ひぃぃぃっ!」
完全に取り乱したその住職は、思わずその石を窓の外に投げ捨ててしまった。 
「ああっ追いつかれる!」
K住職が叫んだ瞬間、石はアスファルトにたたきつけられ、真っ二つに割れてしまった。 
『助かった・・・』
そう思ってT住職は胸をなでおろした。 
しかし次の瞬間、K住職が青ざめながら言った。 
「女が血だらけになりながら、必死に車を追って来た・・・」 
「そっ、そんな!」
あせったT住職は、すべてをその住職に話した。
すると、 
「ちゃんと元の場所に返しに行けば、何とかなったものを・・・。
 なぜこうなる前に話してくれなかったんだ。
 残念だが、石を割ってしまった今はもう・・・」 

その後。その若い住職は高熱にうなされ、あっけなく亡くなってしまった。

ゲーム雑誌会社で働いていました。
当時はゲームと毎日向かい合っていたので、振り返るのをやめていましたが、
会社自体が潰れてしばらくたち、どこの会社かばれても支障がなくなったので、その時のことを書いてみようと思います。
仕事内容とは別に会社内でも色々な怖い話があるんですが、ソフトに関係した話を。

ゲーム雑誌には、いわゆる裏技コーナーというページがあります。
当時、私の会社では定期的に裏技集を集めた本を発行していました。
そこには最新のソフトばかりでなく、昔の……それこそ、FCやメガドラ、
あるいはもっとマイナーな、滅亡機種の滅亡ソフトの技まで収録されていました。
(詳しい方なら、出版社の見当が付いたと思います)
そこに収められている技についての読者からの質問は、新人編集が電話で答えることになっていました。
収録されている限りはどんなソフトでもOKです。

ある日、いつものように読者から電話がかかりました。
ソフトはSS(セガサターン)の百物語について。
収録されている101話の怪談がどうしても始まらないというのです。
今となっては記憶が曖昧なのですが、
確かあれは、全100話分をすべて見ると、見られるおまけみたいなものだったはずです。
担当者はそういうような旨を電話口で伝えるのですが、
相手は『でも見られない。初期出荷分だけなのではないか』と言います。
そういう時やるのは、実際にこちらで確認してみる事でした。
「こちらで確認しますので、改めてお電話いただけますか?」
『時間がないので、明日までのお願いします』
電話を切ったのが午後6時前後。電話の相手は翌日の16時に電話をするとの事でした。
ソフトを探す時間、100話分プレイする時間、技の確認。
それを本来の仕事と平行しながら行わなければなりません。 

幸か不幸か、この日はDC誌の校了日。
終わるまで誰も帰れないので、一晩中煌々と電気がつき、編集部内も賑やかです。
おまけに、手が空いた人に手伝ってもらうこともできます。
新人編集と制作部の女の子達が、交代でゲームをプレイする事になりました。
話によっては監修の稲川氏が自ら出演して、音声で進めるものもあるため、プレイをする人はイヤホンをつけました。
怖い人、興味のない人などは、内容を読み飛ばしてただボタンを押し続けるだけですが、
たまに興味を持って進める人もいました。自分のように。

夜も大分まわり、4時くらいになった頃です。
ぶっ通しでゲームを進め、70話ほど進行しました。
このあたりの時間から自分の担当分が校了し、そのまま机や仮眠室で力つきる人が出てきます。
そのため、プレイ人数は減っていき、やがて自分一人でプレイしなくてはならなくなりました。
イヤホンからは、稲川氏の早口なしゃべりが聞こえてきます。
正直、体力が落ちているこの時間くらいになると、何を言っているのか聞き取ることができません。
かなり疲れてきていたのか、無意識に目を閉じていたようです。
不意に音声が途切れました。
あ、終わったのかな?と僕は目を開けました。
話が終わると消えていく100本ろうそくの画面が出るはずです。
しかし、そこには違うものが映っていました。 

顔の下半分がグニャグニャに歪んだ、老婆の顔のアップでした。
元は何かの話の、クライマックス用のビジュアルなのでしょうか。
大きく口を開けた老婆が、こちらを凝視していました。
ディスクの読み込みエラーなのかもしれません。
画面の下半分だけが痙攣したようにブルブルと震え、それに合わせて老婆の口もグネグネと歪みます。
イヤホンからは稲川氏の声。
『……ジーッと見ているんですよ……ジーッと見ているんですよ……
 ……ジーッと見ているんですよ……ジーッと見ているんですよ……』
そこの部分だけが繰り返し再生されます。妙にゆっくりと。
ソフトのフリーズはしょっちゅうですが、こんなエラーの仕方は初めてです。
やがて、リピートしていた稲川氏の音声に、ブツブツと雑音が入りはじめました。
SSはディスクを読み込もうと、ガリガリいい出しています。
未セーブ分の時間が勿体ないとは思いましたが、僕は怖くなり、電源を落とそうと手を伸ばしました。
その瞬間、稲川氏の声がブツリと途絶え、
ゲームに収録されているSE(効果音)が、滅茶苦茶に再生され始めたのです。
クラクション音、風の音、カラスの声、すすり泣き、雨音、そしてゲタゲタ笑う少女の声。
老婆の画像のぶれもどんどん大きくなり、顔全体が引きつったようにガクガクと歪んでいました。
僕は電源スイッチを叩き切りました。
切る瞬間、男の声で『遅ぇよ』と聞こえたのを覚えています。
そんなデータはなかったはずですが。 

僕は逃げるように席を立ち、近くでぐったりしていた同僚をたたき起こして、無理矢理コントローラーを押しつけました。
彼は急に起こされて、訳の分からないという表情でしたが、
怖いから続きをやってくれという僕の頼みに、ニヤニヤしながら替わってくれました。
明らかに小馬鹿にている様子でしたが仕方ありません。

しかし、数分もしないうちに彼は不機嫌そうに戻ってきました。
「データ飛んでるぞ」
スイッチが切られ、モニタには何も映っていません。
しかし、微かに映りこみがあったようで、先刻の老婆の輪郭がぼんやり残っていました。
本体の蓋を開けた状態で電源を入れます。これでセーブデータの確認ができます。
本体メモリにセーブデータを保存していました。しかし、データが壊れていました。
正常なら、ソフト名の欄に半角カタカナで『ヒャクモノガタリ』と明記されているはずなのですが、
そこには『ギギギギギギギギ』と羅列してあったのです。
僕はすぐにそれを消去しました。

「どうするんだ?」と訪ねる同僚に、僕はバックアップ用の外付けメモリロムを渡しました。
10話ほど遡るけどここにもデータが入っているから、これで100話クリアして欲しいと頼みました。
当然嫌がられましたが、何でもするからと懇願し、渋々承諾してもらいました。
(このせいで、後で別の意味での恐怖体験を味わうことになったのですが、オカルトではないので省略します)
結果的には、例の裏技は普通に始まり、
電話の相手の取り残しか、データの読み込みミスだろうということで決着しました。 

その一件については、これで以上です。
このソフトも何か色々な逸話があったようなのですが、残念なことに詳しいことは知りません。
(録音トラブルが絶えなかったらしい、というのは聞きました)
ゲーム開発会社や出版社というのは、何かが起こりやすい所なのだそうです。
ソフトが直接のはこれだけでしたが、不可解な話は色々ありました。
昼夜の感覚が曖昧だったり、いつも人がいたり、機械が多かったり、疲れている人が多かったり、
そういった要因が、『おかしなモノ』を呼び寄せてしまうのかもしれませんね。


少し長くなりますが、数年前の体験談を書きたいと思います。 

私の実家は雪国なのですが、盆地のせいで夏場は熱がこもり、夜はかなり暑くなります。 
田舎な上にネットやゲームもない環境だったので、私は退屈していました。 
時間は夜の10時を少し回ったころです。 
家の周囲が水田ということもあり、開けた窓からは蛙の声がうるさいくらいに飛び込んできます。 
熱気をおびた空気がまとわり付き、なんとも不快でした。 
私は少しさっぱりしようと、その日何度目かになるシャワーを浴びることにしました。 

風呂場に行き、電気のスイッチを押したのですが反応がありません。 
「切れたか?」 
そう思った私は、替えの蛍光灯を取りに外にある物置へ向かいました。 
私の家の周りに街灯はなく、家から漏れてくる明かりだけがぼんやりと辺りを照らしています。 
その明かりに向かって、蛾か何かがしきりに体当たりを繰り返す音が聞こえていました。 
それ以外の音は蛙の声と自分の足音くらいで、私は妙に寂しい気分になり、知らず知らずのうちに独り言を言っていました。
「無いなぁ……こっちか?」 
「これは…っと、違うしな」 
「うひゃぁっ、中学ん時のエロ本だ。こんなとこに隠してたのか、俺…」
しばし、熟読。 
その他にも色々と懐かしい物が出てきて、当初の目的を忘れて私は物置を物色し始めました。

物置の小さな裸電球の下であれこれと探っているうちに、古びた木箱を見つけました。 
それは相当奥まった場所に置いてあったため、厚い埃を被って蜘蛛の巣まみれでした。 
大きさは大体一辺30cmくらいでした。蓋の部分を少し横にずらしから開けるように、細工がしてありました。 
道具箱か何かかと思いましたが、持ち上げてみると軽く、振ってみても音はしません。
呪物として用いられる箱の話は知っていたので、もしかしたら良くない物が入っているかも知れない。
そういう恐れはありましたが、見たところその箱にお札や封印は張られていませんでしたし、危険な感じもしませんでした。
少し逡巡した後、私はその箱を開けました。 

中に入っていたのは、綺麗な毬でした。 
絹か何かで作ってあるのか、手触りはすべすべと心地よく、
夏場の熱気など知らないといわんばかりにひんやりとしていました。
椿を模したと思われる柄が赤を基調に編まれており、見た目もとても美しいものでした。 
にも拘らず、私は恐怖と後悔に襲われていました。 
理由は分かりません。
ただその毬を箱から出した瞬間、
「触らなきゃよかった」「どうしよう」「怖い」 
それだけが頭を占めていました。 
「ごめんなさい」「ごめんなさい」「ごめんなさい…」 
気付けば、何故か私は謝罪を繰り返していました。 

震える手で毬を箱に戻し、元あった場所に押し込んで、物置から逃げ出しました。 
家に入るとやっと現実に戻ってきた気がして、へたへたとその場に腰を下ろしました。 
冷や汗で全身はぐっしょりと濡れ、Tシャツが気持ち悪く張り付いています。 
「あんた、どうしたの?」 
突然声をかけられ、飛び上がらんばかりに驚き、声の主を確かめると母でした。 
怪訝そうに私を見ています。
「風呂の蛍光灯、切れてて…物置に、取りに行ってた。無かったけど…」 
「……いちいち取りに行くの面倒だから、私の部屋のクローゼットに入っているわよ」 
「それ、先に言ってよ」 
「それじゃ、まず聞きなさいよ。
 私はエスパーじゃないんだから、あんたが何探してるかなんか分かるもんですか」 
それもそうだと頷きながら、私は居間に向かいました。 
母と話したお陰で大分落ち着きましたが、一人で風呂に入る気にはなれず、明るいところにいたかったのです。 
たかだか毬一つで何を馬鹿なと思うでしょうが、私は毬に恐怖と罪悪感を感じていました。

居間には父がいました。 
いつものように晩酌をしながら、笑いもしないでバラエティー番組を観ていました。 
ちっとも楽しそうには見えませんが、本人曰く「楽しんでいる」そうです。 
私は父の横に投げ遣りに腰を下ろし、一つ息を吐きました。 
「もらうね」 
父に一声かけ、酒とおつまみに手を伸ばしました。 
あまり欲しくも無かったのですが、何かしていなければ落ち着かなかったのです。 

ポリポリと柿ピーを食べながら、酒を注ごうと徳利に手を伸ばしたとき、
父が私をじっと見ていることに気がつきました。 
バラエティー番組を観ている時と同じ、無表情で。 
「えっと……食べちゃダメだった?」 
無言のプレッシャーに負け、私は尋ねました。 
「触ったのか?」 
父は私の質問に答えず、聞いてきました。 
毬のことだ。すぐに分かりました。 
何故父が。頭が混乱して、私は何も言えませんでした。 
「触ったのか?」
もう一度同じ質問をされ、私は力なく頷きました。 
罪悪感や恐怖、後悔、色々な感情がごちゃ混ぜになって、涙が溢れそうでした。 
「そうか」
父は短くそう言い、クイッと酒を呷りました。 
そして、ふぅっと強く息を吐き、話してくれました。 

「あの毬はな、俺のお祖母さん、つまりお前の曾祖母さんのものだ。どういうものであるかは俺も知らない。 
 ある時、曾祖母さんが山に行って、数日戻ってこなかった事があったらしい。
 探しても見つからずに、諦めかけた頃に、ふらっとあの毬を持って帰ってきたそうだ。 
 何処に行っていたのか尋ねても『分からない』、毬に関しては『貰った』の一点張りだったらしい。 
 見たなら分かるだろうが、相当いい物だ。
 貧しい時代にほいほいくれるわけが無いと、曽祖父さんが問い詰めたそうだが、結局分からずじまいだ」 

「まぁ、綺麗な毬だからな。
 最初は渋ってた曽祖父さんもそのうち気に入って、結局捨てたりせずに持っていることにしたそうだ。 
 家族には娘もいたんだが、曾祖母さんは決してその毬で遊びには使わせずに、大切に奥の床の間に飾っていたらしい」

「でも、奥の間で毬をつく音がするだとか、毬で遊ぶ子供の姿を見たとか、良くない話が出てきてな。 
 曽祖父さんが厳重に封して蔵に仕舞ったらしい。
 毬を持ってきてから曾祖母さんが体調を崩して臥せったって話もあるから、気味が悪かったんだろうな」 

「毬を仕舞ってからしばらくして、曾祖母さんが亡くなった。 
 その後も悪いことが立て続けに起こって、あっという間に家は没落したらしい。 
 まぁ、元々傾きかけていて、一時は持ち直したそうだがそれも力及ばず、今となっては一般家庭だ。 
 ただ、曽祖父さんの言いつけを守って、あの毬は代々長男が管理しているんだ」

私は父が語る話を黙って聞いていました。 
蛙の声も、また流れ出した汗も気になりませんでした。
父は話を続けます。

「お祖父さんがそれを受け継いだ時、姉さん、つまり叔母さんがあの毬を見つけて触ったらしい。 
 その時も今のお前と同じように怯えて、
 『怒られた』『ごめんなさい』って、うわ言みたいに泣きながら繰り返してたよ。 
 どうやら長男以外の人間が触ると、毬が怒るらしいな。 
 結局、叔母さんも数日後にはケロッとしてたから、お前も大丈夫だ。安心しろ」 

そう言って、父はやっとニコッと笑いました。 
その笑顔を見て、私は詰まっていた息をようやく吐き出すことでき、緊張で固まった身体をゆるゆるとほぐしました。
結局、毬についてはそれ以上聞けないまま、その日は就寝しました。 

あれから数年、私はどうしても毬のことが頭から離れずに色々と調べてみました。 
呪物に関することをはじめとして、民話や伝説まで。 
調べを進めていくうちに、きっとこういうことかなという仮説が出来上がり、 
去年の帰省の時に、確かめる意味を込めて父に言いました。 
何気なく注意しなければ分からないような小さい声で、 
「マヨヒガ」 
この一言だけです。 
父はニヤリと笑い、同じように一言、私に返しました。 
「ワラシサマ」
どうやら、父は私と同じように毬について調べ、私と同じ結論に行き着いたようです。 


引用元:ほんのりと怖い話スレ32

私もほとほと間抜けだったな・・・と思う、今日この頃ですが。11年前の話。 

当時勤務した会社の先輩(女)で、何となく『そりが合わないな…』と感じる女性がいました。 
新人だった私には親切にして下さるんですが、どこか裏があるような印象で。 
そんな彼女が、私の叔母夫婦がアンティークショップを経営していると知るや、私に住所を聞き出し、 
「アンティーク、すっごく興味あるから今度行かせてね」と言いました。

そして数日後に、本当に先輩は叔母の家を訪ねたそうです。(叔母から電話があった)
その時、叔母はいい顔をしていませんでした。 
「あんたの先輩だけど。うーん…何なのあの人。
 いきなりお店に入って来て…それはまあお客さんだからイイんだけど、
 あんたの先輩だと名乗り、古い手裏剣を数枚置き去りにしてったのよ。 
 『主人(夫)が鑑定するんですが、今日は不在なのでお預かりに』と言っても、
 差し上げる差し上げるの一点張りなの」
で、どうしたのかと訊ねたら、結局店頭で押し問答も変なので受けとることにした、と叔母は言いました。 

翌朝出勤し、先輩にその旨を確認すると、いつも通り愛想の良い笑顔で「うん、上げるわ♪」と一言。
この時点でもいやーな予感はあったんですが、私はまたまた先輩の笑顔に騙され?そのままにしておきました。 

結果から言うと、その手裏剣は本物で値打ちもあったらしいのですが、鑑定書がコピーでした。 
コピーでは、現在は鑑定⇒売り買いができない仕組みになってるんです。(警察に叱られる)
先輩に「コピーでは叔母も売買できず困ってますから、鑑定書の原版をいただけますか」とせっついたのに、
「失くしちゃったのよね、実は♪ 
 あなたが問い合わせして再交付してもらって。上げちゃった以上、アレはもう私のものじゃないから」 
と、にべもない。 
ここだけの話、叔母が個人的にさらにそれを同業者のどなたかに譲渡すれば問題はないのですが、 
実は叔母と叔父の店は茶道具専門で、刀剣類に詳しい同業者がほとんどいなかったのです。


そして結局、手裏剣は叔母家の倉庫に保管されたまま…。
当時、身内の介護で実家と往復生活をしていた叔母・叔父としても、再交付に行く時間もなかったんです。 

以来5年の間に、まず叔父が怪我をしました。
自転車に乗っていて横断歩道で人とぶつかったのに、
徒歩だったほうの人は無傷で、何故か叔父だけ数ヶ月松葉杖をつくほどの怪我を負いました。 
次が叔父の実父。脳梗塞で倒れました。
そして、叔母・叔父の子供が帯状疱疹で入院。 

どう説明すればいいのか…。
病気怪我なんて何時だれが襲われるかわからないよ、と言われればそれまでですが、
上記以外にも、まるでローテーションでも組んでいるかのように、 
叔父自身⇒叔父実父⇒甥っ子…の3人が、代わる代わる怪我・病気になったのです。 
私はピンと来ていませんでしたが、この後で叔父がついにガンになったとき、叔母が泣きながら言いました。 
「悪いけどさあ。あんたには悪いけど、あの先輩が手裏剣持って来てから、こういうことが続くようになったんだよね。
 私も長くこんな商売してるけど、こういうこと初めてで…結び付けて考えちゃいけないのかも知れないけど」 
こう言われたら、私もおだやかではありません。
何かやり切れなくて、叔母にはとにかく鑑定書再交付するか、
同業者でそういったわけありの品物を引きとれる人がいるか探して欲しいと頼み、
会社では先輩に対しちょっとムッとして、「あの手裏剣のことですが、何かいわれがありますか」と初めて質問しました。
すると…何でそういうことが平気で言えるかな、と思うようなことを先輩は言いました。 
「あ、あれかあ。実はねえ、あれ、私の主人が買ったんだけど、あれを持ってる頃、私、 
 急に息子と切ったはったの大喧嘩しちゃったり、刃物で怪我したり、主人が大病したり大変だったのよお。 
 あらっ、叔母さんのご家庭何かあったの?じゃあ手裏剣のせいかも知れないわよねえ」 
・・・もう絶句。こんなことを、(しかも)笑って説明できる・言い放てる彼女の神経を疑いました。 


私は手続きに時間もお金もかかる鑑定書再発行を断念し、(叔母にそう告げた)
自分も手伝って、手裏剣をとにかく早く引きとってくれる同業者を探しました。 
…いるんですよ、こういうわけありの品でも全然平気だという方や、こういう品こそ手に入れたいという変わり者が。
やっとある男性にひきとって頂くことが決定し、品物を渡しました。 
…何と、それからピタリと叔母・叔父周辺の怪異が止まりました。 
叔父のガンですが、大手術の結果、「危機一髪だったね」とお医者様に言われる状況で何とか助かりました。 
転移はないし、現在も再発もなく元気に暮らしております。 
結局、甥っ子は怪我つづきでリストラ(つか自主退職?)になったりもしましたけど。 

TVなんかで『いわくつきの品』というのを見ることがありますが、(心霊番組などで)
「うちの身内でアンティークやってる人がいるけど、あんなの全然嘘話だよ、絶対ありっこないよ」
などと今まで笑ってた私。 
自ら体験することになろうとは思いませんでした。 
刀剣類全てがそうだとは思いませんが、皆さんもどうか気をつけて下さい。 
なお、私がオカルトに関心を持ったのはこの事件以後です。

ある霊能者さんに訊ねたところ、 
「男の人ばかりに被害が及んだのは、武将の霊(手裏剣にとりついていた?)からだと思う。 
 それと、あなた自身は気付いてないようだけど、あなたの家系は霊的に女性のほうが守護が協力なのよね。 
 だから、叔母さんも姪っ子さんたちも、そして手裏剣の窓口役になってしまったあなた自身も無傷だったのよ」 
と言われました。


↑上記の話の後日談。 
手裏剣引きとってくれた方は、ちゃんとご自身の時間とお金を使って鑑定書を再発行・再交付してくれました。 
我が家でお金は出すからと申し上げましたが、ホント変人…。
「こういう品物が欲しかったのだ」と、むしろ嬉々としていました。 
今も保管してると(飾って見てる?)思うけど、その方には異変はないそうです。

これも霊能者さんの話ですが、 
「もともとアンティークとかに興味深深の人って、自分と因縁の強い品物を引き寄せるんです。 
 悪い因縁でも、因縁ゆえに引き寄せざるを得ないという場合もあるようだし。
 その方は、手裏剣とはそう悪い因縁ではないか、あなたのように霊的守護が強くて無傷でいるんだと思う。 
 でも、やはり時期が来たら、そういう品物は他の人に売っておいたほうがいいのにね…」


 ほんのりと怖い話スレ その18

自分の親父と骨董の話を書きます。

親父は紡績の工場を経営していましたが、何を思ったか50歳のときにすっぱりとやめてしまい、
経営権から何から一切を売り払ってしまいました。
これは当時で十億近い金になり、
親父は「生活には孫の代まで困らんから、これから好きなことをやらせてもらう」と言い出しました。
しかしそれまで仕事一筋だった父ですから、急に趣味に生きようと思っても、これといってやりたいことも見つからず、
途方に暮れた感じでした。
あれこれ手を出しても長続きせず、最後に残ったのが骨董品の蒐集でした。 
最初は小さな物から買い始めました。ありがちなぐい呑みや煙草の根付けなどです。 

「初めから高額の物を買ったりして、騙されちゃいかんからな。小遣い程度でやるよ」
と言って、骨董市で赤いサンゴ玉がいくつか付いた根付けを買ってきました。 
「何となく見ていてぴーんとひらめいたんだよ。このサンゴ玉は元々はかんざしに付いていたのかもしれないね」
などと言って、書斎に準備した大きなガラスケースに綿に乗せて置きました。
これが我が家の異変の始まりです。
まず親父になついていたはずの飼い猫が書斎に入らなくなりました。
親父が抱き上げて連れて行ってもすぐに逃げ出してしまうのです。
さらに家の中の物がなんだか腐りやすくなりました。
梅雨時でもないのに食パンなどは買ってすぐに黴に覆われてしまったりして、
台所は常に饐えた臭いがするようになりました。
それから家には小さいながら庭もあったのですが、
全体的に植木の元気がなくなり、中には立ち枯れるものも出始めました。
また屋根の上の一ヶ所につねに黒い煙いのようなものが溜まり、
何人もの通行人に火事ではないかと言われたりもしました。
しかしはしごをかけて屋根に上ってみてもそこには何もないのです。 

その頃、親父は時宝堂という骨董屋の主人と親しくなりました。
その人は小柄な老人で、親父が金があると目をつけたのか、ちょくちょく家に尋ねてくるようになったのです。 

ある日、親父は家族に向かって、
「この間から、家の中がちょっと変だったろう。どうもあのサンゴの根付けが原因らしい。
 時宝堂さんから聞いたんだが、ああいうものはお女郎さんの恨みがこもってるかもしれないってね。
 だが、そういうのを打ち消す方法もあるって話だ。 
 それでこれを買うことにしたよ」
と言って、一幅の掛け軸を見せました。
それはよくある寒山拾得(中国唐代の2人の禅僧)を描いた中国製で、それほど高い物には思えませんでした。 
そしてそれは和室の床の間に飾られることになりました。
掛け軸が来てから家の中の異変はいったん収まったようでした。
相変わらず猫は書斎へは入らないものの、植木は元気を取り戻し、物が腐りやすいということもなくなったのです。
親父は、
「古い物はほとんどが人間の一生以上の歴史を持っていて、中には悪い気を溜め込んでしまっている物もある。
 そういうのの調和を取るのが骨董の醍醐味だと、時宝堂さんから聞いたよ」
と悦に入っていました。 

ある日のことです。
当時自分は中学生でしたので和室に入る用などめったになかったのですが、 
たまたま家族が留守の時、学校で応援に使ううちわが和室の欄間に挿されていたのを思い出して、取りに行ったのです。
すると家の中には誰もいないはずなのに、なぜか人の話し声が聞こえてきます。 
ごく小さな声ですが和室の中からです。
ふすまの前で聞いているとこんな感じです。 
「・・・・これで収まったと思うなら浅はかな・・・」
「ただ臭いものに蓋をしたにすぎないだろ・・・今にもっとヒドイことが・・・」
どうも二人の人物が会話をしているようです。 
コミカルな声調だったのであまり怖いとも思わず、一気にふすまを開けて見ました。 
しかし当然ながらそこには誰もいませんでした。 
ただ床の間の絵を見たときに、なんだか2人の僧の立っている位置が前とは違っている気がしました。 
そしてそれから2,3日後、夜中に家に小型トラックが突っ込んでくるという事故が起きたのです。 
塀と玄関の一部を壊しましたが、幸い家族にケガ人はありませんでした。

親父はこの事故のことでずいぶんと考え込んでいましたが、それからはますます骨董買いに拍車がかかりました。
古めかしい香炉、室町時代といわれる脇差、大正時代のガラス器などなど。 
そしてそのたびに家に変事が起こり、また収まり、そしてもっとヒドイことが発生するといったくり返しになりました。
骨董に遣ったお金もそうとうな額にのぼったと思います。 
「あっちを収めればこっちの障りが出てくる、考えなきゃいけないことが十も二十もある。こらたまらんな」
親父はノイローゼのようになっていました。

そして今にして思えば骨董蒐集の最後になったのが、江戸時代の幽霊画でした。
これはずいぶん高価なものだったはずです。 
それは白装束の足のない女の幽霊が柳の木の下に浮かんでいる絵柄で、
高名な画家の弟子が描いたものだろうということでした。
親父は、
「この絵はお前たちは不気味に思うかもしれんが、実に力を持った絵だよ。この家の運気を高めてくれる」
と言っていました。 
そしてその絵が家に来た晩から、小学校低学年の妹がうなされるようになったのです。
妹は両親と一緒に寝室で寝ていたのですが、決まって夜中の2時過ぎになるとひーっと叫んで飛び起きます。 
そして聞いたこともない異国の言葉のようなものを発し、両親に揺さぶられて我に返るのです。 
もちろん病院に連れて行きましたが、何の異常も認められないとのことでした。
家の者はまた骨董のせいではないかと疑っていましたが、それを親父に言い出すことはできませんでした。
時宝堂が来ていたときに親父がこの話をしたら、
「おお、それはいよいよ生まれるのですな」
と意味不明のことを言っていたそうです。 
そしてその日の夜のことです。
やはり2時過ぎ、妹はうなされていたのが白目をむいて立ち上がり、 
「がっ、がっ、あらほれそんがや~」
というような言葉とともに、大人の拳ほどの白い透明感のある石を、大量のよだれとともに口から吐き出しました。 
次の日、時宝堂が来て、その白い石をかなり高額で買っていったそうです。

親父はこのことを契機に時宝堂とのつき合いを断ち、骨董の蒐集もすっぱりやめてしまいました。 
「家族には迷惑をかけられないからな。みんなの健康が何よりだよ。これからは庭いじりでもやることにする」 
そして我が家の異変は完全に収まったのです。


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